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甘い時間は2人きりで
第13章 大人なデート
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待ちに待った水曜日の夜。
駅前の駐車場、人目に付きにくい場所に車を停めて彼女を待つ。
流れてくる人混みの中に彼女はいた。
小柄ながらも背筋をピンと立てて、颯爽と歩く姿はまさに「キャリアウーマン」。
車内から彼女の動きに見惚れていると、周りをキョロキョロと用心深く確認して、車の助手席に乗り込んだ。
「お疲れ様」
「うん。春人もお疲れ様」
彼女が乗り込む時にフワッと香った甘い匂い。
それはキツイ匂いじゃなくて、こちらが落ち着くような匂い。
「香水付けてる?」
「あ、ごめんね。臭いよね?」
「うんん、そんなことないで。むしろいい匂い」
茜さんの首元に近づいて匂いを嗅ぐ。
フローラル系の香りと茜さんのいい匂いが混ざって、俺好みの香りになっている。
「汗かくでしょ?汗の匂いを紛らわそうと思って…」
「女の人もエチケットとか大変やな?」
「そー、脇の下に汗かいたり、汗で化粧落ちたりね」
「ホンマ大変やな…」