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甘い時間は2人きりで
第18章 社員旅行

「丁度ええから、茜さんのことアピールしようと思ったんよ」
「分かったから、これ以上手首掴まないで!誰かに見られたらどうするの!?」
「あ、ごめん…」
手首を離されたが、会場は目の前に。
襖の隙間から中を覗くと、こちらも結構盛り上がってる。
「春人は…あっ」
春人の隣には可愛い女性が居て、彼女からのお酌に凄く嬉しそうにしているのが見えた。
親密そうな2人の姿に胸の奥がモヤモヤして、焦げ付くような痛みが走った。
「…ごめん、やっぱり戻るね。あんまり遅くなると皆心配するから」
「えっ、いや…ハルに声掛けやんでええの…」
「いいよ。楽しそうにしてるの邪魔したくないから」
「えっ!?あいつ酔っ払ってるから…」
今度は春人が彼女にお酌をして、グラスを重ねている。
泣きたくなるのをグッと堪えて、冷静に振る舞う。
「私がここに泊まってること、春人に言わないでね」

