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甘い時間は2人きりで
第18章 社員旅行

「長野さん、遅かったね。具合悪い?」

お手洗いで自分の表情を確認してから、会場に戻った。

「いえ、大丈夫です。すいません、ビールください」
「やっぱり飲むんじゃん。はいどうぞ」

先程の光景が頭をよぎって、上手く笑えない…
アレは社交辞令だと捉えなければ…

グッグッグッ…

「……はぁっ!」
「「おおーっ」」
「いい飲みっぷり!」

分かってるのに、その後の2人を想像してしまう…
不安とイラ立ちを打ち消すように、お酒を煽った。

ーーーーーーー

「はぁ…」

気持ち悪い…

「先輩大丈夫ですか?」
「うん、ちょっと休んどけば大丈夫…千代ちゃんはゲームコーナー行って来なよ」
「は、はい…鍵置いとくんで、気持ち悪くなったら、先に戻っといて下さい」

あんだけ飲んだのに、酔って寝られなかったな…
私の体質って結構タチ悪いかも…

「水欲しい…」

水を買いに自販機へ向かうと、少し離れた場所で千代ちゃんが誰かと話していた。

盗み聞きするつもりは無かったけど、千代ちゃんの真剣な表情が気になって、彼女の死角に移動した。




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