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甘い時間は2人きりで
第21章 冷たい視線
「あんま興奮したら、身体に悪いよ?」
「…誰のせいだと」
「ふふっ、ごめん」
看護師さんが来る直前に、隣のベッドに移った。
「長野さん、体調はいかがですか?」
「身体中痛くて、まだクラクラします…」
「先に体温測りますね」
看護師さんがパジャマをはだけさせる。
そこから見える首筋や身体に巻かれた包帯が痛々しい…
「はい、大丈夫です。汗かいてるみたいなので、着替えましょうか」
「はい、お願いします…」
着替えを見るのはどうかと思い、廊下に出て秦野さんに連絡する。
「春人か?様子はどうだ?」
「目覚ましました。意識もはっきりしてるみたいで」
「分かった。今から病院に向かう」
電話を切って、茜さんの元に戻る。
「痛み止めを打っておきましたので、痛み出したらナースコールを押してください」
「はい」
「ご両親に連絡致しましたので、しばらくするといらっしゃると思います」
「分かりました。ありがとうございます」
看護師さんが部屋を出たのを見て、茜さんのベッドに入り込んだ。
「茜さんの熱であったかいねー」
「あの、春人…」
「ん、どうした?」
「お父さん達が来るまで、ここに居て欲しいの。1人にしないで…」