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甘い時間は2人きりで
第21章 冷たい視線
刑事さん達が帰ると、扉をドンと叩いた。
「うちの大事な娘をこんな目に遭わせよって!絶対とっちめてやる!」
「お父さん、落ち着いて!今は茜ちゃんの傍に居る事が最優先よ」
「分かってる…」
お父さんが落ち着かなさそうに椅子に座ると、美咲から預かった荷物を開けた。
「ん、何だこれは!?」
取り出したのは、ポータブルCDプレイヤーとBlue EyesのCD。
「茜ちゃんが暇してると思って、CDを入れてくれたのかしらね?」
「確かに、今の状況だと本も読めないからね。これは凄いありがたいなぁ…」
アルバムをセットしてもらい、再生ボタンを押した。
イヤホンから流れてくるロックサウンドと春人の歌声にさっきまでの荒んだ気持ちがかき消された。
目を瞑ると、春人が目の前でギターを抱えて歌ってる様子が思い浮かんだ。
「早く会いたいな…」