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甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
コクッ、コクッ
薬を飲んでいるものの寝不足なため、まぶたが重い…
美咲ぐ来てくれてるのに、寝たらダメ…
「茜、眠い?」
「ん、だいじょぶ…」
「凄い眠そうじゃん。病人なんだから、眠い時は無理しないの。おばさんが帰ってくるまで、ここに居るから」
「ありがと…」
ベッドに寝かされると、自然にまぶたが降りていった。
ーーーーーーー
何も無い白い空間。
私はそこにポツンと立っている。
これは怪我をして以来、毎日見るようになった夢の内容…
すると、一点が黒く染まり、そこから大きな手が迫って来た。
『や、やだっ!』
どこまで走っても出口なんて見つからず、やがて足がもつれ倒れてしまう。
黒い手は蛇に姿を変え、首筋に絡み付いてくる。
『や、や…はっ、はっ…』
どんなに腕を振って、助けを求めても『アレ』は来ない…
温かくて、優しい光に包まれた手が…
『は、は、はっ…』
お願い…誰か私をこの夢から救って…
こんな苦しい思いはしたくないの…助けて…
ーーーーーーー
『はぁ、はぁ…やめ…」
「…ね…茜!?」