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甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
「そういえば、なんで春人達が病院に?今日帰ってくるんじゃなかったの?」
「あー、ライブスタッフが怪我しちゃって、観光どころじゃ無くなったから、1日早く帰って来たんよ。茜さんにラインしたんやけど…?」
美咲が言ってたのは、春人からの連絡だったんだ…
「病院の5階に着いたら茜さんの叫び声が聞こえて、それで部屋まで皆で走ったら、犯人と鉢合わせたってわけ」
「春人達と一緒に居たおじ様って…」
「おじ様って…ふふっ、あの人は俺らのマネージャー」
そういや私、人が居る前で春人に抱き付いてた…
「わ、私達のことバレたり…」
「してないと思うで?人も少なかったし、あの後すぐに看護師さんが患者さん部屋に戻してたから。ま、バレても俺はええけどね」
「藍さんは?」
「お母さんは別室で休んではるよ。俺に『茜ちゃんの傍に居てあげて欲しい』ってお願いされた」
まだ色々聞きたいのに、寝起きでスッキリしない。
不意に春人がまぶたをゆっくり撫でてきた。
「ちゃんと寝れてないやろ?クマ出来てる…」
「…ずっと怖い夢を見てて、眠れなかったの…」
「犯人捕まっても、まだ怖い?」
「うん…」