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甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
「私、一度家に帰るわね。夕方お父さんと一緒に来るから、それまで山岡さん茜ちゃんのことお願い出来ます?」
「えっ!?」
「大丈夫すよ。今日は時間あるんで」
お母さんはそろそろ帰るようなので、その足で一階のコンビニへ。
「じゃあ、茜ちゃん気を付けてね。山岡さん、よろしくお願いします」
「了解しました!」
「お母さんも気を付けてね」
「はーい」
コンビニに入ると、春人はパンコーナーで悩んでいる。
「うーん…」
「どうしたの?」
「茜さん、焼きそばパンとコロッケパン、どっちがええと思う?」
両手にパンを持って、私に見せてきた。
焼きそばパンは焼きそばがギッシリ詰まってて美味しそうだし、コロッケパンはソースと卵のフィリングが美味しそう…
これは迷うわ…
「うーん…どっちも美味しそうだね」
「やろ?どっちにしようか迷う…」
パンだけで真剣に悩む姿が可愛くて、思わず吹き出してしまった。
笑い声は春人には聞こえてなかったみたいだけど…
「だったら、両方買っちゃえば?春人って大食いだからペロッと食べちゃうでしょ?」
「せやな。問題解決」