この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘い時間は2人きりで
第25章 不安を打ち消す存在
数日後、お風呂を済ませて自分の部屋でくつろいでいたら、電話がかかってきた。
「もしもし、春人?」
『うん。最近リハで忙しくて、連絡出来やんでごめんな』
「ううん、春人フェスに出るんだもんね。頑張って…」
Blue Eyesは年末にかけて、フェスに参加するとのこと。
私としては、あまり無理をしないで欲しいというのが本音。
それに…
『ホンマごめん…クリスマス一緒に過ごせやんくて…』
「もう、謝らなくても良いよ。分かったから」
クリスマスに開催されるフェスにも参加する、しかもイブの日に…
フェスのチケットに応募したが、落選してしまった…
『でも、茜さん元気無さそうな声してる…』
「…!!」
クリスマスを一緒に過ごせないショックも軽くあるけど…
今の悩みは恐怖を少しも取り除けていないこと。
皆は焦るなと言うけど、復帰の時期が迫ってくると、自分自身に余裕が無くなってきた…
このイライラは未だに春人に話せていない…
「別に大丈夫…」
『…なぁ、窓の外見て』
「?」