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甘い時間は2人きりで
第26章 クリスマス
「茜ー、暇だから来たわよー!」
「美咲、いらっしゃい」
クリスマスイブイブの日に、美咲が実家に遊びに来てくれた。
「丁度ケーキ焼けたところだから、食べてみて」
「うわ、美味しそう!」
カップケーキに生クリームと苺をトッピングしたカップショートケーキ。
明日皆で食べようと試作していた。
「…どう?」
「美味しい!怪我してたけど、料理の腕落ちてないねー」
「良かったー…」
「あれ?私って毒味要員?」
「違うよー」
笑いながら、コーヒーを出した。
「あれからどう?夜道が怖いのは」
「んー?周りの手を借りて、ちょっとずつ克服してるかな?でも年内完治は難しいかも…」
「ゆっくりで良いんじゃない?…全く、今はこんな物見ないの!!」
美咲が指で摘んだのは、賃貸物件の広告や間取り。
「まだ先だも思うけど、引っ越すの?」
「うん…あの人に住所知られてるから。無いとは思うけど、逆恨みで襲われる可能性もあるからって…」