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第30章 春人の異変

少しだけ不安を抱えつつ始まったライブ。
少し声は出しにくかったが、涼介とヨシのコーラスで何とかカバー出来た。
このまま出番が終わるまで持ち堪えてくれよ…

しかし、ライブ中盤でついに恐れていた事態が起こってしまった…

「アアー、アッ………っ!?」

こ、声が出やん…

「えっ!?」
「なになに!?」

俺の異変に、お客さんが騒ぎ出す。

まさか、こんな早く…
皆の顔が見られず、足元に視線を移す。
グラグラと揺れてるように見えて、目の前が真っ暗に…

ドサッ…

「「ハル!?」」
「おい、しっかりしろ！！」

ーーーーーーー

プルルルル…

「はい、美咲？」
『あ、茜!?今すぐ山岡くんのことツイッターで検索してみて』
「えー、あんまりそういうのしたくな…」
『早く！！』

美咲が急かすので、渋々春人のことを検索してみる。

[ヤマハルライブ中に倒れたってマジ？]
[声出しにくそうにしてたけど、大丈夫なんかな？]

「は、春人…!?」