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『コミックサイトで逢いましょう』―番外編―
第2章 【第二部】 kiss・きす・キッス!
俺はと言えば、久しぶりの太陽の下での行動にかなり疲れを感じる。慣れない買い物に付き合わされているのもその一因だろうけど。
「信じらんねー!歩くのー、こっから代々木までェ~~」
勢い反論する言葉に力が籠もる。
そんな俺には全然お構いなしに、涼しい顔をして宣う相手。
「元気出るようにしてやるからさ」
そう言ったかと思うと、突然耿輔の唇が俺の唇を塞いだ。
!ヤダっ、ヤメロよ!
本当にキスしてくるなんて最低!!
「怒ってんの?でも、約束だろ。それとも、もっとムードの有るヤツが良かった?」
もう何も言う気力が無くなる。…あと数時間の辛抱だ…がんばれ俺。
渋谷から代々木公園までの道のりは長い。
果てしなく長いように俺には思われた。
一方的に忍耐を強いられる身には尚更。
何しろ、”ちょい休憩”とか言って、人混みが途切れるといきなりヤツは俺の唇を奪ってきたのだから。
ホントに一体何考えてんだ。
俺なんておまえにとっては、面白い玩具に過ぎないのだろうけど。