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『コミックサイトで逢いましょう』―番外編―
第1章 【第一部】これより先危険につき!
お馬鹿な二人の番外編-
──耿輔の買い物に付き合って、またしても俺は填ってしまった。
いや、これはきっと填められたんだ。
…でなかったら、こんな気持ちになるはずがない──
─ * ─
比較的空いている午後の車内は、気怠い空気に包まれてそれでなくても眠気を誘う。その上俺は連日のバイトで遅くまで頑張っていたために睡眠不足の状態だった。バイトの女の子が、ひとり急に辞めた穴を埋める形になっていたから。それやこれやで、確かに俺は眠かった。
だとしても、普段だったらこんなに簡単に隙を見せるようなことはしないのに。
こいつの前なら尚更のこと。
ヤツにとっては、この電車に俺を乗せたことが、そもそも計画の第一段階だったのだ。
耿輔の決まらない買い物に散々付き合わされた挙げ句、午後の緩い日差しを受けた車内でリズミカルに揺すぶられて、寝るなと言う方が無理だろう。
どれくらい経ったのだろうか。ふと目を開けると些か車内は混んでいた。
「ン…寝てたのか俺?」
「寝てたのかじゃねーよ。十分過ぎるくらいだろ。次降りるぞ」
ぼんやりした頭で辺りを見渡すと、日差しの具合からそこそこの時間が経って居ることが分かる。っていうか、かなりの時間が経って居るんじゃないか?
周りの景色は見たこと無い…一体此処はどこだ??
──耿輔の買い物に付き合って、またしても俺は填ってしまった。
いや、これはきっと填められたんだ。
…でなかったら、こんな気持ちになるはずがない──
─ * ─
比較的空いている午後の車内は、気怠い空気に包まれてそれでなくても眠気を誘う。その上俺は連日のバイトで遅くまで頑張っていたために睡眠不足の状態だった。バイトの女の子が、ひとり急に辞めた穴を埋める形になっていたから。それやこれやで、確かに俺は眠かった。
だとしても、普段だったらこんなに簡単に隙を見せるようなことはしないのに。
こいつの前なら尚更のこと。
ヤツにとっては、この電車に俺を乗せたことが、そもそも計画の第一段階だったのだ。
耿輔の決まらない買い物に散々付き合わされた挙げ句、午後の緩い日差しを受けた車内でリズミカルに揺すぶられて、寝るなと言う方が無理だろう。
どれくらい経ったのだろうか。ふと目を開けると些か車内は混んでいた。
「ン…寝てたのか俺?」
「寝てたのかじゃねーよ。十分過ぎるくらいだろ。次降りるぞ」
ぼんやりした頭で辺りを見渡すと、日差しの具合からそこそこの時間が経って居ることが分かる。っていうか、かなりの時間が経って居るんじゃないか?
周りの景色は見たこと無い…一体此処はどこだ??