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堕天使 1st gig.
第32章 防衛
緊急のアラートにはリナがモロに不安な顔をするからだ。アラートを切った俺は

『こんな時間に鳴らさなくとも今から出勤してやるっての!』

と不機嫌に叫んで家を出ていた。リナを不安にする仕事を選んだのは俺だが、やはり、こういう形で不安な顔をさせるのは俺は嫌だった。

車を飛ばし、基地に向かい本部に入るなり俺は不機嫌に

『現状報告!』

と怒鳴っていた。だが、宗司が

『ちょっと待って下さい。』

と言い出した。俺は苛立ったまま

『なんだよ!』

と叫んでいた。宗司は

『緊急招集はかかりましたが、出動は待つように上から要請が出ているんです。』

と眉をしかめて言って来た。

『だったらエマージェンシー(緊急アラート)かけんなよ…。』

俺は苛立ちを宗司にぶつけるように言っていた。宗司は

『とりあえず今ある情報で概要だけ伝えます。ある民家が今から1時間前、武装集団に占拠されました。人質は家族4名と家政婦の1名の5名と推測。』

と説明を始めていた。家政婦を雇うような金持ち…、それも政府にとって重要な人物。

宗司の説明から俺なりに推測を立てていく。

『武装集団の占拠と同時にあるテロ組織から犯行声明と要求がなされました。24時間以内に現在の日本の海外派兵の撤退要求です。』

と続ける宗司の言葉に俺は

『テロだと断定しておいて、何故、ブレーキかけてやがんだ?』

と聞いていた。宗司が

『その情報はまだ…。』

と言った瞬間、1課から追加情報が届いていた。宗司は追加情報の書類に一気に目を通し、嫌な顔をしてから俺に

『武装集団の占拠の前にSPが3人殺害されています。』

と言って来た。

『お偉方かよ…。』

そう言った俺に宗司が

『外務省の役員です。』

と答えていた。つまり、武装集団の射殺だけでなく、人質の確実な生命の確保、レンジャーも兼ねた任務になるという事だった。

更に、SPが殺られた手際の良さから推測すれば武装集団は素人集団ではなく、軍人上がりのプロが相手だと考えるべきだと俺は悪い頭をフル回転させていた。
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