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【Onlooker】~サラが見たもの~
第4章 安堵させる、左手?

「お前、名前まで“早そう”とか思ってねーだろうな?」

「そんな風に思わないし。大体、変だよ。あんなにケンカが強い人が、そんなことばかり気にしてるなんてさ」

「バーカ。あんな連中をいくら相手にしたって、そんなの強さの内に入らね―の」

「そっか……そうなんだね」


 それは黒木なりの理屈なのだろうと、サラはそれには納得した。


「ねえ、これからはさぁ。俊ちゃん、って呼んでもいい?」

「ざけんな、ぶっとばすぞ!」


 急に怒りを顕にした黒木。

 それに驚き頭を両手で守りながら、サラは上目使いに訊く。


「ダメ、かな……?」


 それに対し気まずそうに目を逸らした黒木は、「ちっ」と舌打ちをしてから独り言のように言った。


「俊ちゃんだけは、よせ。最悪の記憶が過る。それ以外だったら、勝手にしろ」


 それを聞いたサラは、嬉しそうに。


「じゃあ――“俊くん”で」

「……っ」


 なんともむず痒そうな顔をして、黒木は返事もせずに車を走らせ始めている。

 そうして、暫くして。


「つーか。なんで、今日はタメ口なわけ?」

「いーじゃん、歳だってそんなに変わらないし、細かいことは気にしないの。だからさ――」


 サラはこう言い、眩しい笑顔を浮かべる。



「もう少しだけ、仲よく――しよ」






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