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【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?
最近、少しだけ色気づいたのだろうか。髪を長くしてみたり、前なら履かなかったミニスカートを履いたりしてる。
まるで口癖のように「宮子は彼氏がいて、いいなあ……」なんて言ってる癖に、本人はまるでわかっていないのだ。宮子は知ってる。
日頃つるんでるグループの山川や近藤だって。同じ実習の班の井上だって。皆、サラのこと意識しまくりじゃないの、と。
本人があまりにもあっけらかんと無自覚のまま、無意識にそれらの好意をスルーするものだから。ウチの学校のよく言えば真面目であるけれど、でも意気地なしの男どもでは手をこまねいてしまうのだろう、とか。
だが、宮子はその点でお節介を焼いたりはしない。サラの前には黙ってても何れ、ちゃんと然るべき男(ひと)が現れるはずだと、そう思っているから。
背の高い宮子だからサラと二人だと“凸凹コンビ”だなんて言われる。けれど、それは全然嫌じゃなかった。とにかく宮子は、そんな友人(サラ)のことを、とても気に入っているのだ。
だからこそ――このところ結局は自分のことでいっぱいいっぱいだったりしたけども――ずっと、気になっていた。