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【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?
「れ、零子さん……?」
「咲花がどんな魂胆なのか、私もわからない。でも、与えらた舞台(ステージ)なら――それを、利用してしまえばいいのよ」
「これは、ステージ……?」
「そう――感じてるはずでしょ? サラちゃんの物語は、もう佳境(クライマックス)に向かわなければならない。そうだとするのなら――」
物語……私、の……?
サラがなにかを自覚しようとしていた。まだ眼差しを向けられずにいる、その心が揺れる。
そこにもう一つ波紋を立てるように、零子は言葉という礫を、その最中に投げ入れた。
「私との“約束”――覚えてるでしょう?」
――!?
それぞれの場面で、散り散りの想いを語った。それが期せずして一点に集まり、惹かれ合い弾き合い、そしてまた砕け散るのか――?
その結果がどうあれ、サラはこの夜に――
「……はい!」
まずは立ち向かうことを、決めた。
【第八章へ】