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【Onlooker】~サラが見たもの~
第10章 導かれゆく、想い(こたえ)たち?
それから一週間が過ぎて、晴天の土曜日のこと――。
「キャアア――!」
風を切って滑走するマシン。それに乗って髪を靡かせたサラは、満面の笑みから歓喜と興奮の叫びを轟かせた。
場所は某遊園地にて、そこで一番人気の絶叫マシンを愉しんでいる。文字通り幾度もの絶叫を惜しげもなくまき散らして、周回を終えたマシンが乗り場へと戻ってきた。
「ふう……」
思わず恍惚にも似た、吐息を洩らした。
すると、その横顔を満足そうに見つめ、隣の座席の男は言う。
「楽しめたみたいだね」
「ハイ! 私、こういうの大好きなんです」
嬉しそうに即答したサラを見て微笑を浮かべたのは、紺野涼だ。
「近いうちに、僕とデートしてくれないかな?」
それは咲花に招待された、例の宴の夜。黒木を追おうとしたところを呼び止められ、サラはその誘いを受けていた。
結果それを快諾していたのは、早く黒木を追わねばと焦ったからではない。紺野も言っていたように、二人で向き合う時間は必要だとサラも感じていたのだ。
「キャアア――!」
風を切って滑走するマシン。それに乗って髪を靡かせたサラは、満面の笑みから歓喜と興奮の叫びを轟かせた。
場所は某遊園地にて、そこで一番人気の絶叫マシンを愉しんでいる。文字通り幾度もの絶叫を惜しげもなくまき散らして、周回を終えたマシンが乗り場へと戻ってきた。
「ふう……」
思わず恍惚にも似た、吐息を洩らした。
すると、その横顔を満足そうに見つめ、隣の座席の男は言う。
「楽しめたみたいだね」
「ハイ! 私、こういうの大好きなんです」
嬉しそうに即答したサラを見て微笑を浮かべたのは、紺野涼だ。
「近いうちに、僕とデートしてくれないかな?」
それは咲花に招待された、例の宴の夜。黒木を追おうとしたところを呼び止められ、サラはその誘いを受けていた。
結果それを快諾していたのは、早く黒木を追わねばと焦ったからではない。紺野も言っていたように、二人で向き合う時間は必要だとサラも感じていたのだ。