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【Onlooker】~サラが見たもの~
第3章 イケナイ、男(ひと)?
サラがオンルッカーとして派遣された二度目の現場は、大都会にそびえるタワーマンションの高層階。その屋内は信じられないくらい開放的。それは、あらゆる意味で……。
そこを煌びやかに飾りたてる豪華なインテリアや奇抜な美術品は、やややり過ぎ感が漂っている。派手好きで趣味の悪い金持ちの典型か。
年齢はどう見ても中年なのに「青年実業家」と称されるであろう男――はたまた、一発当てたIT社長――?
まあ、正確な処はともかくとして。本日のクライアントは、その様な男だった。
リビングと言い表すのが正解なのかも、最早わかりはしない。其処から仕切りなしで辿り着けるキングサイズのベッドが二つ並べられた一角。そこは大きな窓に面しているから、宝石を散りばめたような都会の夜景が一望できるのだが。
しかし、ほど近くのそんな絶景を尻目に、サラが見ている光景といったら――それは、まさに酒池肉林といった様相である。
う、うう……。
サラは嫌悪して漏れ出しそうになる声を、必死に堪えていた。
「わはっはっは! そら、そら――これで、どうだっ!」
男の野太い声が、その言葉も耳障りも、不快そのものだった。
まるで白く出っ張った腹を押し付けるように、グイグイと腰をうねらせてゆく。
「ああっ……もう、許してぇ」
「まだまだぁ……ふっ、ふん!」
「んんっ……だ、だめぇ」
ベッドの上で四つん這いになり、その後ろから突きまくられている若い女は、大きな胸を前後に揺らしながら、もう息も絶え絶えといった表情をしていた。