この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?
そんなメールひとつで、此処までやって来てしまった。不安がないと言えば、それは嘘だ。寧ろ、怪しくて疑わしい。そんなの想いから、警戒心を解くことは決してできない。
それでも、ある種の期待感を覚えたとすれば、やはり――
『求めるものは、貴女の”その眼差し”だけ』
という、言い回しに尽きる。
一体、どんな仕事だというのだろうか。やるかやらないか以前に、まずそれを知りたいとサラは思っていた。
エレベーターを使い四階まで上がる。訊ねたいのは五階であるが、どいうい造りなのか何故かエレベータは四階までしか行かない。
仕方なく一旦それを降りると、その先は脇にある階段を使った。そうして到着したドアに、【Onlooker】の表記を見つける。
「……」
コンコン!
おそるおそる、サラはそのドアをノックした。