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閉じ込められた部屋で夫は
第2章 前戯
1.
ぼんやりとしていた意識がはっきりしてくるにつれ、事態の深刻さに震えることになった。
白いシーツのベッドに寝ていた俺は、上半身をゆっくりと起こした。
寝ぼけまなこで、状況を確認する。
まず、気付いたのは微かに匂う薬品の香り。ツンとする刺激臭。微かすぎて、何の匂いかまではわからない。
続けて視界に入るのは、四角に広がる無機質な真っ白で統一されている壁。大きさは、縦横高さがそれぞれ4~5mくらいか。
上を見ると窓と鉄格子。妙に暑いのは窓からの日差しのせいだ。強い光に汗が出る。
出入口であろうドアに気付く。鉄製だが、よく見るとドアノブが付いていない。これじゃ出られない、と焦った。
出ることを考えた理由はただ一つ。たった一つのシンプルな理由。
この部屋が見知らぬ部屋だったからだ。
「いや、えっ?ここどこ!」
大声で叫んだ。
声に出してみることで、理解が進むこともある。
どうやらこれは夢じゃないらしい。
ぼんやりとしていた意識がはっきりしてくるにつれ、事態の深刻さに震えることになった。
白いシーツのベッドに寝ていた俺は、上半身をゆっくりと起こした。
寝ぼけまなこで、状況を確認する。
まず、気付いたのは微かに匂う薬品の香り。ツンとする刺激臭。微かすぎて、何の匂いかまではわからない。
続けて視界に入るのは、四角に広がる無機質な真っ白で統一されている壁。大きさは、縦横高さがそれぞれ4~5mくらいか。
上を見ると窓と鉄格子。妙に暑いのは窓からの日差しのせいだ。強い光に汗が出る。
出入口であろうドアに気付く。鉄製だが、よく見るとドアノブが付いていない。これじゃ出られない、と焦った。
出ることを考えた理由はただ一つ。たった一つのシンプルな理由。
この部屋が見知らぬ部屋だったからだ。
「いや、えっ?ここどこ!」
大声で叫んだ。
声に出してみることで、理解が進むこともある。
どうやらこれは夢じゃないらしい。