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人魚島
第10章 東京編
ボディーガードが6~7人やって来てアマテラスにCartierの黒い毛皮を肩に掛けた。

『またね、坊や、気に入ったわ』

葉巻のロメオイジュリエッタを咥えながら『サルタヒコ、彼にお礼を』と踵を返す。
黒いサングラスに黒いスーツ姿のサルタヒコが近付き『どうか、お納め下さい、ミスター』とBMWの鍵を手渡して来た。
『あ、あの』どぎまぎしながらサルタヒコを見上げる。
『手間賃です』とサルタヒコが無表情で告げて静かに立ち去って行く。
時刻は11時、夢の様なひとときに独りVIPルームで立ち尽くした。
人の気配が無くなり、次第に腰を抜かす僕。
『ハハハ…』と額を押さえながら笑いが自然と込み上げた。
ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女が聞こえる中、シンイチがやって来た。

『ようやく姉貴帰ったのかよ?』

『は、はい』

『良くやったな、今月のナンバーワンはお前で決まりそうやな』

ニカッと笑い『早いが今夜は帰れよ、花子待ってるんだろ?』と空いたグラスを回収して行くシンイチ。
僕は頷きヨロヨロしながら新宿のアパートに向かった。

『ハルくんッ!おかえりなさいッ!』

狭い玄関に飛び出し抱き付いて来る花子。
抱き締めながら『ただいま、ケーキ買って来たよ』と笑う。
『もう、クリスマスじゃ無いんだから』笑いながら小皿を取り出す花子。
スーツを脱いでシャワーを浴びる。
未だに身体にはアマテラスのCHANEL5番の香りがしっかり付着していた。
甘い香りの中、花子が『食べたら初詣行こうよ』と早速部屋を暗くし、ケーキの蝋燭に火を灯した。
『お誕生日みたい』はしゃぐ花子を膝に乗せ、二人でフゥッと消した。
途端暗くなる室内。
僕と花子の鼻息だけが響く。
『好きだよ、愛してるよ』囁きながら押し倒す。

『あ…まだ、安定期や無いけん、アカンッ』

『ヤラ無いよ、しばらくこうしてたいだけ、指輪ある?』

『勿論当たり前やん、大事に肌身離さず着けてるよ』

『良かった』

『妊娠16週に入ったらエッチな事出来るけん、それまで待ってや?』

『アハハ、我慢するよ』

『口でならヤルけんな、安心して?』

花子を抱き締め、テレビを付ける。
ガキの使いを観ながらケーキを食べる。
11時半、花園神社に赴いた。
割と混雑している。
しっかり手を握りながら屋台でイカ焼きと焼き茄子をそれぞれ500円で購入した。
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