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人魚島
第10章 東京編

境内の石畳の階段に腰掛け『お客さんからBMW貰ったからインフルエンザ治ったら神奈川の横浜中華街行こうよ』と焼き茄子をつつく僕に『え?BMWッ?高いんちゃうのッ?』と目をキラキラ輝かせる花子。
ザワザワする喧騒の中、振袖の女性達が目立つ。
花子にも振袖着て欲しいな。
『今夜なんか1億のヘンリーコニャックグランデシャンパンってシャンパン呑んだんだよ?しかも現金で、しっかり真珠とダイヤモンド沈めてさ』
『わ、凄いね、お客さんってまさか政治家とか?』
『花子なら知ってるかな?サンシャインアマテラスって美容サロンの社長だよ』
『ああ、サンアマね、有名だよ?AKB48や乃木坂46達が使ってる美容サロンだよ?』
『行ってみる?』
『良いの?』
『うん、予約取れたら行こうよ、花子は何もし無くても肌綺麗だけどな』
笑いながらふと見上げれば花火が満開に打ち上げられていた。
『わ、ハルくん、花火だよ、綺麗だね』
花子が立ち上がる。
『た~ま~や~ッ!』やら『か~ぎ~や~ッ!』やら騒ぐ中、境内の御神体に近付き賽銭箱に5円入れる。
"ご縁があります様に"だ。
花子は何やら3分近く祈っていた。
顔がニヤニヤしている。
きっと腹の子供の事を祈っているのだろう。
僕は花子と花子の子供が幸せになれる様に願った。
花園神社はウカノミタマとヤマトタケルノミコトとシンイチの元彼女ウケモチの三神が奉られているらしい。
ウケモチはゲロをシンイチに提供し切り殺された馬鹿な女神様だ。
しかしシンイチの事だ、ウケモチもサクヤやウズメやイシコリドメみたいな絶世の美人なのだろう。
花火が舞い上がる中、観衆がスマートホンを取り出し『3.2.1…ハぁぁぁッピぃぃぃニュぅぅぅイヤぁぁぁッ!』と騒いだ。
除夜の鐘の音が厳かに聞こえ僕は花子の手をギュッとした。
途端回りから『LINEッ♪』と鳴る。
僕にもミケさんやイシコリドメや他の客やら友人から『明けましておめでとうッ!』とLINEが40件近く来ていたが、花子のスマートホンにはミケさんからしかLINEが来てい無い。
しょげる花子を片手に『初酒だけ少し呑もう、花子は甘酒ね』と酒売りの婆さんから一杯500円で熱燗と甘酒を買った。
焼き茄子を肴にざわつく境内の隅で呑んだ。
甘酒はノンアルコールにして貰った。
花子は甘酒を呑みながら『早くBMW乗りたい』と笑う。
ザワザワする喧騒の中、振袖の女性達が目立つ。
花子にも振袖着て欲しいな。
『今夜なんか1億のヘンリーコニャックグランデシャンパンってシャンパン呑んだんだよ?しかも現金で、しっかり真珠とダイヤモンド沈めてさ』
『わ、凄いね、お客さんってまさか政治家とか?』
『花子なら知ってるかな?サンシャインアマテラスって美容サロンの社長だよ』
『ああ、サンアマね、有名だよ?AKB48や乃木坂46達が使ってる美容サロンだよ?』
『行ってみる?』
『良いの?』
『うん、予約取れたら行こうよ、花子は何もし無くても肌綺麗だけどな』
笑いながらふと見上げれば花火が満開に打ち上げられていた。
『わ、ハルくん、花火だよ、綺麗だね』
花子が立ち上がる。
『た~ま~や~ッ!』やら『か~ぎ~や~ッ!』やら騒ぐ中、境内の御神体に近付き賽銭箱に5円入れる。
"ご縁があります様に"だ。
花子は何やら3分近く祈っていた。
顔がニヤニヤしている。
きっと腹の子供の事を祈っているのだろう。
僕は花子と花子の子供が幸せになれる様に願った。
花園神社はウカノミタマとヤマトタケルノミコトとシンイチの元彼女ウケモチの三神が奉られているらしい。
ウケモチはゲロをシンイチに提供し切り殺された馬鹿な女神様だ。
しかしシンイチの事だ、ウケモチもサクヤやウズメやイシコリドメみたいな絶世の美人なのだろう。
花火が舞い上がる中、観衆がスマートホンを取り出し『3.2.1…ハぁぁぁッピぃぃぃニュぅぅぅイヤぁぁぁッ!』と騒いだ。
除夜の鐘の音が厳かに聞こえ僕は花子の手をギュッとした。
途端回りから『LINEッ♪』と鳴る。
僕にもミケさんやイシコリドメや他の客やら友人から『明けましておめでとうッ!』とLINEが40件近く来ていたが、花子のスマートホンにはミケさんからしかLINEが来てい無い。
しょげる花子を片手に『初酒だけ少し呑もう、花子は甘酒ね』と酒売りの婆さんから一杯500円で熱燗と甘酒を買った。
焼き茄子を肴にざわつく境内の隅で呑んだ。
甘酒はノンアルコールにして貰った。
花子は甘酒を呑みながら『早くBMW乗りたい』と笑う。

