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溶かされてみる?
第16章 刺激的なクリスマス

「おい…誰が馬鹿で阿呆だって?」
いつのまにか扉の前に律先輩が立っていて、皐君を鋭く睨んでいた。
「うわ、話をすれば単細胞がやってきた」
そして華麗にその威圧をかわす皐君。
「…上等じゃねえか、皐。」
手を組み、音を鳴らしながらあたし達の元へ来る律先輩。
「り、りりりっくん!!抑えて…!」
ただならぬ雰囲気にあたしは急いで怒りのMAXの律先輩を止める。
「チッ…恋、もう身体大丈夫か?」
一瞬すごい小さい舌打ちが聞こえたような気がするが…
さっきまでの怒りを感じさせないほど優しい声で、あたしの顔を見ながらそう聞く律先輩。
「え…あっだ、だだだ大丈夫ですよ!!」
あまりの変わりようにあたしは混乱して変な声が出る。
「そうか」
安心したような顔をする律先輩…
ドゴッ…!
の横から鋭い蹴りが律先輩の横腹に入る。
「ってぇな皐!人がせっかく抑えてやったってのに!」
横腹を抑えながら律先輩は皐君をどなる。
「ごめんごめん〜ついついイッラ〜ってきちゃって」
皐君は頭に手を当てながら笑っているのだろうが、全くその顔は笑顔じゃない。
「テンメェ…」
コンコンコン…
「入るぞ…」
今にも怒り爆発しそうだった律先輩の部屋に、気怠げな声を出しながら暁翔さんが入って来る。

