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溶かされてみる?
第18章 フクザツな乙女心

「わぁ…すごい…」
それはもう、あたしのような凡人には全く縁のない世界で…
「さすがだよね〜、誠司さんもあっくんとこも」
「いつ見てもすごいな」
隣の皐君と遠哉さんは何食わぬ顔でそんなことを呟く。
「恋ちゃんは初めてだもんね」
「こ、こんなところ…来たことなくて…」
「そんなに恐縮するな!恋!楽しむぞ!」
黎泱先輩に続き、彰さんまでもがあたしに笑顔でそんなこと言う。
「楽しんだらいい」
「すかすなよ、ボンボン」
「おい、のめされたいのか律」
暁翔さんと律先輩は案の定こんな時までも口喧嘩。
楽しんだらいいって…
こ、こんな豪華なとこ来たことないよ…
目の前に広がるのはまさに異空間、別次元。
広い海をクルーザーで渡りながら、先に見えたのは…
遊園地などのアトラクション、ショッピングモール、温泉、プール、カジノ…etc…
沢山の娯楽の宝石箱とも言える、テーマパーク。
キャパオーバーだよ…
そもそもこんなことになったきっかけは、ある日に届いた誠司さんとお母さんからの手紙である。

