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Leverage Effect〔レバレッジ イフェクト〕
第1章 狩猟 ─ 犯す─
シャツ一枚を羽織って、白く滑らかな肌に細かい汗を浮かべ、背を撓らせる澁谷は恐ろしくエロティックだった。
引き締まってしなやかな軆、細い手足は狩猟動物を思わせる。
西沢は、差詰め傷ついたチーターを力で押さえつけるライオンと言ったところか。
ハンディが無ければ、ライオンでさえ狩ることの難しい俊足のチーター。
だが、澁谷は今両手首を後ろ手に縛られ、椅子に座らされている。
手おいのチーターも同然だ。
野性的な匂いを漂わす、180㎝を超す西沢は無駄のない筋肉質の軆で華奢な澁谷を抱え込む。
その姿はまるで獲物を捕らえたライオン。
それは、また澁谷とは対照的な美しさを持っていた。力強さと優しさを内在するような。
西沢英慈(にしざわえいじ)──その鍛えられた筋肉質の軆は、普段のスーツ姿からは想像できない。証券会社の歩合外務員という仕事とは、凡そかけ離れたものだった。