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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第8章 艶男

今日の昼は俺の切りすぎた繊切りキャベツを消費する為にしゃぶサラにする予定だったのに──
事務所からの急な呼び出し。
肉を買いに行くという彼女を止めて、
「ついでだから俺が行くよ。冷凍の食材も使い込んだし旨い上等の肉買ってくるからさ」
「うそっ!」
“特選黒毛うしぶた産地原産!”
そう捲し立てて催促するニコニコ顔の彼女に見送られて家を出て来た筈だった──
「帰りつくまでに思い出さなかったの肉のことは?──」
「ちょっと考え事してて…」
「夏希ちゃんて…一つの考え事に夢中になると周り見えないんだ?」
「そうだよ…」
何を言われても責められてる気がする……
「集中あるじゃん、さすが役者さんだね…」
「………」
「で、今度は何考えて夢中になったわけ?」
「………晶さんにじゃん…」
何となく責められてる感に俺の顔付きが拗ねていく。
「あたしの事考えたらお肉を連想しなかった?」
「………ごめん」
「──……ぎゅルルルルル……」
「……ごめっ…」
謝る俺の真ん前で彼女のお腹が激しく唸った。
「──っ…謝る暇あるなら早く買ってこい!!」
腹を空かせた野生の虎は、俺の尻を自慢の長い脚で足蹴りする。
トップスターの俺に対してあり得ない程の酷い仕打ち──
慌てて玄関に向かった俺の後ろ姿をその野生の虎はクスリと微笑んで見送っていた──。
事務所からの急な呼び出し。
肉を買いに行くという彼女を止めて、
「ついでだから俺が行くよ。冷凍の食材も使い込んだし旨い上等の肉買ってくるからさ」
「うそっ!」
“特選黒毛うしぶた産地原産!”
そう捲し立てて催促するニコニコ顔の彼女に見送られて家を出て来た筈だった──
「帰りつくまでに思い出さなかったの肉のことは?──」
「ちょっと考え事してて…」
「夏希ちゃんて…一つの考え事に夢中になると周り見えないんだ?」
「そうだよ…」
何を言われても責められてる気がする……
「集中あるじゃん、さすが役者さんだね…」
「………」
「で、今度は何考えて夢中になったわけ?」
「………晶さんにじゃん…」
何となく責められてる感に俺の顔付きが拗ねていく。
「あたしの事考えたらお肉を連想しなかった?」
「………ごめん」
「──……ぎゅルルルルル……」
「……ごめっ…」
謝る俺の真ん前で彼女のお腹が激しく唸った。
「──っ…謝る暇あるなら早く買ってこい!!」
腹を空かせた野生の虎は、俺の尻を自慢の長い脚で足蹴りする。
トップスターの俺に対してあり得ない程の酷い仕打ち──
慌てて玄関に向かった俺の後ろ姿をその野生の虎はクスリと微笑んで見送っていた──。

