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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第8章 艶男
「はあ…離れるの辛いな……」


立ち上がり呟くと洗面の鏡を覗き込んだ。

憂いに佇む男が映る──


切なくて手離したくない恋


今、離れるのは危険な感じがするのはまだまだあの人が自分のものだという確たる証拠、自信がないからだ──。


「野生の虎か…」

確かに言えてる──


自由奔放で掴み所がない


手錠や枷をするのにも命懸け。

なのに俺の心はガッチリと鋭い爪で鷲掴みしてくれている……。

食い込んだ爪で痛みを与えながら柔らかな尾っぽで優しく撫でて俺を翻弄させる……


晶さん……俺、どうしようもないくらい貴女に夢中だよ…


責任とってよねちゃんと──


そう願っても伝わるどころか……


「ただいま」

「あ、おかえ…り…」

俺の夢中になった女性(ひと)は驚いたように俺を見つめた。

「なに?」

元気ないのがわかったかな?
俺の気持ち、少しはわかってくれたかな?

今すごく切ないよ、晶さん…


「……肉は?」

「え──?」

「肉買いに行ってなんで手ぶら?」

「……あっ──!」

しまった──…っ…


慌てる俺を見る顔がみるまに呆れ顔に変わっていく──

「夏希ちゃんて…アホタリン?」

「………」


アホに足りんまでつけてくれる始末だ──


彼女が立っているキッチンでは鍋のお湯が沸騰している。

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