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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第10章 キャスティング


名札の置かれた席が埋まっていく中、主役の光の君が慕う母親役の席に舞花が腰掛けた…

よく見れば二つ配役された札がある──。

「桐壺…と藤壺……」

俺はその名前を呟いて目を見開いた。

おいおい、マジかよ!?

演技半分素人の女優に配役二つも与えてしかも藤壺なんて主役級じゃん!?

「足りない演技力はお前にカバーさせるらしいぞ兄貴は…まあ、噂の二人だ。ドラマの宣伝にもなるしな…」

何か言いたげな俺の顔がわかったのか、風間さんは口を寄せてボソッとそんな事を仄めかした。

やっぱりやってくれたか…


光の君が幼くして亡くした母親。桐壺、そしてその母親にそっくりな父親の後妻の藤壺役…

主人公が熱烈に恋慕うヒロインだ──。


どうカバーすりゃいいんだよ?

的な疑問が沸き上がる。

なんせお互い、濡れ場のシーンが多い役同士だ。

てか、光の君の役自体が濡れ場だらけだし……

夜10時以降の放送だから、結構絡みの内容も激しいわけで…

「………」

やばいな…

晶さん、怒るかな……


そう思いつつ

でも…


少しくらい
妬いて欲しい──

なんて気持ちも俺の中で芽生えてたりして……


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