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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第14章 愛のメトロノーム

ああ…
マジでやばい……
もうどっち付かずに揺れていた心のメトロノームが完全に片方へ傾きつつある──
鈍い動き
大きく振れながら揺れていた針の先の錘はゆっくりと夏希ちゃん側から戻り、中心へと向かう──。
真ん中を抜けて反対へと傾き弱い反動でゆっくりとまた中心へと戻るのだろうか──
花火終了の合図に一際大きな打ち上げが上空高くにヒュルルル──と立ち上ると空一面を綺麗に彩って豪華な火の花は弾け散った……
ステージで花火終演の挨拶の放送が流れる──
「皆さん──大輪の花火の消え去った向こう側から何かが近付いて着ていますっ!!」
「……?」
空に背を向けた観客に、まるで戦隊物のステージショーが始まりそうな勢いでアナウンスのお姉さんが花火の煙幕が揺らぐ空を指差していた……
無意識に会場中の視線が上空に向けられる──
「なんだあれは──」
ざわめく観客から次々とそんな声が聞かれていた。
「──……え」
うそ…
ちょ───
「マジでかよっ!!」
男ばりに驚きの声が口からでる──
空から唸りを挙げて近付いてくるヘリが六機──
そしてやたらデカイ軍用機のヘリが一機、護衛するように着いてきている。
一台のヘリにはテレビ局の名前が記され、生中継なんて書かれた幕が貼り付いている。そのヘリはデパートの上空を旋回していた。

