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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第14章 愛のメトロノーム

夏の夜空を花火が彩る──
正味一時間半の空の上演。
間もなくお仕舞いの合図に大きな仕掛け花火が豪快に空を揺るがし地響きを促す。
身体に伝わる振動──
大輪に咲き綻び夜空に散っていく花火はいつみても感動する…
「ねえ、良かったでしょ、帰り明日にしてさ!」
そう話し掛けてきた多恵ちゃんにあたしは力一杯頷いて返した──
皆で見る花火は楽しい。
こんな景色。こんな瞬間を味わったらまた──
この土地を離れ難くなってしまう…
東京に戻ったらまた寂しくなる…
「そんな泣かないのっ!」
目に涙を浮かべ、グシグシと目尻を擦るあたしを多恵ちゃんは笑いながら叱る。
「帰ってきなよ…」
笑ったあとに多恵ちゃんは顔を覗き込んで言った…
「こいつデカイくせにほんと泣き虫だよなー」
高槻の大きな手があたしの頭を包んで撫でるとその手はまたあたしの手を握った。

