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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第17章 疑似恋愛

「ねえ聖夜…」
ダメだコイツ──
舞花は完全に俺とモノホンの恋人になったと思い込んでる──
失敗したっ…
芸能界最後になるだろうと思って結構ラブラブな恋人を演じてやったっ…
俺の誕生日も一緒に過ごしてかなりいい雰囲気でセックスしたし──
お互いに演じてるのをわかってんだからと“好き”なんて言葉も普通に言ってやった……
ほんの二週間足らずを完璧な恋人役で過ごしてしまった…っ…
週刊誌に取り上げられた時点で俺の役目は終わったと、180度身を翻した──
てことは…
舞花の中で、俺は突然別れも告げずに離れていった恋人になってるわけだ……
「ねえ聖夜っ……」
「ちょっと待って…」
頭痛い。
すげー 頭痛い。
思わぬ展開に頭が真っ白だ。
無言の部屋の中で頭を抱えたままでいると楠木さんから電話が入っていた。
「楠木さん、今、舞花が俺のマンションにいるから迎えにきてくれない?」
舞花から離れて小さな声で語りかける。
「……勤務時間外だぞ」
「……助けて」
「ふ…わかった…行くから」
俺の嘆きに楠木さんの口から微かに含み笑いが聞こえた気がした。

