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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第25章 虎視眈々(コシタンタン)

「あ…」
隣で悶々とする俺を無視していた晶さんがふと声を出して前のめりになる。
テレビの画面を見つめる視線を追えば、モノクロのCMが流れていた。
「マリオじゃん…」
俺はポツリと言った。
なに晶さん?……
もしかして外タレ好き?
流れてるのは電気シェーバーのCMだ。
「外人て彫りが深いから泡が似合うね…」
「なにそれ?」
変な講釈だ──
それにマリオは外人じゃなくてクォーターだ。
「ワイルドな切れ味」そんなキャッチコピーにピッタリな動きで豪快に髭を剃ってジャケットを羽織るマリオがドアを開ける直前に振り返りウィンクを決めている──
異国顔さながらのリアクション。確かに日本人ではこうは決まらない。
マリオを見て俺はふと社長が視聴していたCMを思い出していた──
「───」
居たじゃんっ…何気に興味惹く女がっ…
思わず俺の鼻がふんっと鳴った。
晶さんはそんな俺にチラリと目を向ける。
「なにそんな勝ち誇った顔して?」
「べっつに〜…明日どうやって食事に誘うか考えてただけ」
「……へえ、浮気相手決まったんだ」
「そゆこと」
たまには俺だって優位に立ちたいわけで…
「なら今日でお別れじゃん」
「─……」
「今までありがとう、そしてさよならフォエバー」
「──…」
その言葉はちょっと…

