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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様

晶さんは席に座って施術の支度をされている。紺色のクロスを掛けられているのを見て、今からカラーリングをすることが俺にもわかった。
確か次に髪を弄る時は俺も一緒に行くって約束しなかったけか?──
約束ってか無理にそう決めつけたのは俺の勝手だけど…っ
あれだけ不安だってのを伝えたのにまだ裏切るかっ?
色々と疑念の思考が駆け巡る──
マモルとやらは薬剤を取りに棚の後ろに回っている。
気が付けば俺は晶さんの背後に立っていた……。
「………今から毛染めですか」
「……っ…はぃ…」
無表情の中にありったけの威圧を込めて鏡の中の晶さんを見つめた。
晶さんは小さく返事をしたまま俯いた。
「俺の言いたいことわかってるみたいだねその顔は…」
「……っ…」
俺の静かな尋問を受け、俯いた晶さんの肩がどんどん小さくなっていくように見える。
「今日は休みだから家でゴロゴロする──…って確か言ってなかったっけ? 俺の聞き間違いかな?」
「……う…」
「それともここに来るのは最初から頭にあった?」
晶さんは俺の質問に俯いたまま小さく首を振った。

