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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様
「じゃあ、お先」

人が掃けた店内で、店長が挨拶しながら肩に手を置いていた。

「可愛くしてもらって次は俺とデートしてよ、倉ちゃん!」

ニヤリとレンズ無しのだて眼鏡で笑う店長。

「わけわかんないこと言わずに早く帰れ」

マモルさんはそう言いながら店長を足蹴りする。

何気に気さくなのは二人が元々同期で友人だからなのだろう。

あたしは頭にちらちらと銀ホイルを付けたまま笑っていた。

店のシャッターを半分だけ閉められた店内。マモルさんは店長を見送るとカラーリングのチェックをしにまた戻ってきた。

「そろそろいいかも…」

一枚だけ毛束を包んだホイルを開いて呟くと、マモルさんは何気にデジカメを構えて撮影する。

「なんで仕上がりじゃなくて今、写すんですか〜」

少し呆れ気味にあたしは聞いた。

「はは、ごめん。蝶々が止まってる見たいで可愛かったからつい…」

「………」

舌を出して笑いながら口にする。でもそういった後の視線が妖しかった。

あたしはツッコムことなく受け流して黙り込む。

マモルさんはあたしの頭をタオルで包むとそのままシャンプーブースへと誘導した。
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