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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様

「倉ちゃん…」
「……?」
椅子に寝かされてお湯を掛けられながら呼ばれる。
「もしかして藤沢 聖夜とは知り合いだった?」
率直に聞かれる。
「叔父の事務所のタレントさんです」
「なるほど…」
あたしの答えにマモルさんは短く返していた。
軽くシャンプーした髪を拭き取りながら目に当てたタオルをマモルさんは取り去ると、あたしの顔を間近で覗き込む。
「もし違うならいいけど……彼氏が藤沢ならやめたほうがいい。あいつの女関係、俺知ってるから」
「───…っ…」
「倉ちゃんには合わないよ」
「………」
余りにも真顔で口にするから真剣に戸惑ってしまった──
普段から余計なことは言わないマモルさんの言葉が連なれ、あたしは髪を乾かされながら軽く笑い返した。
「何か詳しいんですか」
「前にドラマの撮影で局のスタイリストしてたから業界の裏って嫌でも耳に入るから……」
「………」
「叔父さんの事務所のタレントを悪く言いたくはないけど彼氏として付き合うなら絶対やめて…女性関係すごいから」
「……っ…」
なんだか口調が厳しくなってくる。それは明らかに夏希ちゃんに対しての嫌悪を表した言葉でもあった。

