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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様

「何がどう最悪?」
夏希ちゃんはあたしの布団を引き剥がして上からそう言った。
「俺に見つかったから? 見つからなきゃ、あいつに髪触ってもらって終始楽しい休日になったってわけだ」
「そんなこと言ってない!」
「言ってるのと同じだろっ!? 俺の顔みて思いきりヤバイって表情(かお)したの誰だよっ」
「……!…」
「ほら…図星じゃん…」
えらい強気に出てこられ、責めてくる夏希ちゃんに面倒臭さが沸いてきた。
あたしは取り上げられた布団を奪い返して拒否するようにその中にくるまる。
引っ張り合う布団の波に弾かれて、紙袋は床へと落ちる。その背後からは夏希ちゃんの苛立った溜め息だけが聞こえてきていた。
溜め息つきたいのはこっちだって同じ。
今日は夏希ちゃんのことを考えながら買い物だって楽しんだのに。。。
久し振りに可愛い服買ったのに。。。
それが全部台無しになった──
何気に悔しさが沸いてあたしは唇を噛む。
布団越しにガサガサと音が聞こえる。夏希ちゃんは床に散らかった紙袋を起こしているようだった。

