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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第31章 愛し合ってるからこそ…

「聖夜、マンション帰るか?」
「ああ、ちょっと待って」
ロケ班のスタッフ達を見送って、俺は声を掛けてきた楠木さんにそう答えた。
さっきの晶さんの態度がちょっとだけ気にかかった。
どうしようか──
晶さんと一緒に帰りたいんだけど……
そう思いながら背を向けたままの晶さんを見つめる。
「後片付けなら直ぐ済むだろ?気にしなくても一緒に送るぞ。一応うちのタレントでもあるんだから」
晶さんを気に掛ける俺に気付いたのか楠木さんからそう口にした。
俺は晶さんの肩を叩いて声を掛ける。
「晶さん、楠木さんが送ってくれるって」
言いながらコソッと付け加える。
「先に車で待ってるから」
「……あ、あ…うん。ありがと、急いで片付けるから」
「………」
躊躇いがちな返事にふと顔が曇る。やっぱり様子がどこか変だ。
俺は違和感が拭えないまま晶さんを車の中で待っていた。
外から見ていると店内の明かりが消されていく──
店の鍵を閉めるマスターに挨拶をする晶さんの声が聞こえると、待たせたことを詫びながら晶さんは車に乗り込んだ。
「お疲れ様」
やっとこさの締めくくり。そんな感じで晶さんは深くシートに腰を沈めると、一息ついて俺や楠木さんにもそう声を掛けていた。

