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第33章 ラブライフ

この映像をみた人は多分に皆思い描くだろう──

光の君でもなく、藤沢 聖夜という男のセックスを──

そして、かつて熱愛報道された恋人。藍原 舞花とのセックスを──


乳房を愛撫する俺に本気で感じる顔を魅せる舞花をカメラが捉える度に、それはドラマを観た視聴者皆が頭に思い描く映像だったりするのではないかと思うわけで。

俺の出てるCM全般に対して晶さんは色々と感想を口にする。

日本酒の光の君が綺麗だとか、シチューの宣伝は可愛いとか……

でも、舞花と共演しているこの源氏物語に関してだけは、今だ何も言ってきた試しはない──

多分…ドラマを一度も視てはいないのだろう。

そしてやっぱりそれは、舞花という存在を未だに晶さん自身が特別に気にかけている表れなのかも知れなかった……。

覚悟を決めて、女優としての一歩をやっと踏み出し始めた舞花。それは同じ事務所の先輩としても応援はしてあげたい。

スキャンダルをでっち上げてまで、捨て身の売り込みをしなければ為らなかったグラビアガールから一転して、舞花は自分で努力して仕事を掴み始めた。