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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第34章 きっかけ

世間でのイメージが好印象であればスポンサー側の企業も使ってくれる。
「とにかく、マリオが晶さんを気に入ってくれたお陰で何かとこっちに仕事を回してくれる。晶さんに感謝だな」
「………」
楠木さんは軽く笑って語るとシャワーを浴びに行った。
何かと気にくわない点は大いにある。
要はマリオが晶さんを指名したってことは、ブライダルスーツを着たマリオが晶さんの横に並ぶわけで、それはなんともし難い複雑な心境に苛まれる。
晶さんにはじっとしてて欲しいのに周りがそれを許さない──
こうなるから、俺は晶さんが業界の仕事をやることを恐れていたのに……
一人になって考え込むと、少し不満が顔に浮かぶ。
前にふざけながらケータイで撮った、パンツを被った可愛い晶さんの画像を俺は眺める。
晶さんは何をやっても可愛い。
テレビなんかに出て目を付けられたらあっという間にこの世界でむしゃぶり尽くされる。
売れるものは売れる時に売ってしまえ──
これが業界側の鉄則だ。
シャワーの音を遠くで聞きながら、俺の口からは長い溜め息が漏れていた。

