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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第36章 想い違い

「大事な物なんだからちゃんと持ってろよ……」

「……」

不意に真面目な顔になる。

高槻はボソッと呟くとあたしの背後に向かって笑顔を作る。

「おまち!」

マスターが大皿を持って顔を出していた。
彩り豊かな野菜炒め。独り暮らしを始めた男には嬉しい一品だと思う。

でもこれはうちのメニューにはない料理。

「やり、デカイ芯入ってる」

キャベツの大きな芯を見つけ、高槻は喜ぶ。

そう。これは切れ端の食材を使った、うちの賄いメニュー。

皿が大き過ぎて定食用のトレイにはご飯茶碗が乗りきらなかったらしい。
マスターはよそったご飯と味噌汁を後から高槻の前に差し出した。

懐石料理の様に時間差で出てくる物に高槻は勢いよく手を出していく。

相変わらず男らしい食いっぷりだと思う。

「ニラも入ってるけどいいだろ」

「大丈夫、構わない構わない。誰とキスするわけでもないし」

野菜炒めにがっつき始めた高槻がマスターにそう返す。

「キスしたきゃ同じもん食わせりゃいいだけだし。ほら食え!」

「なんであたしがっ…」

箸に掴んだ野菜炒めを突きだしてきた高槻をマスターも笑っていた。

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