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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第37章 泣けない夜

スカスカの冷蔵庫に唯一あった食材は四日も前に賞味期限が切れていた。
手にしていたそれをゴミ箱に放り込むと、結局食べるのを諦めてベッドに向かう。
ゆっくりとマットレスに腰を下ろすとベッドヘッドに背を預け、前を見つめた。
“晶に慰めて貰え”
「………」
社長の言葉が脳裏を過る。
あれから何日過ぎたっけ……。
不意に訪れた別れにぜったい正気じゃ居られないって思っていたのに……
案外平気で過ごせてしまってる自分にけっこう驚いている。
あんなに好きで離れられないって感情はどこにいったのか……
一緒に居た時の方が苦しくて不安でじめじめした想いで一杯だったのに、今は不思議なくらいにカラッとしている。
「コンビニで何か買っとけば良かったかな……」
呟いてもたれていた身体を横にすると目を閉じた。
疲れてるせいか食に対しての執着よりも身体が睡眠をとることを要求しているみたいだ。
とにかく休もう……
休まなきゃ新しく決まったドラマの台本も頭に入れられない……
部屋着にも替えず静かな部屋で、俺は身を庇うようにしてシーツにくるまり眠りについた。

