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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標

「ひっ…なにこの着信数っ…」
開いて確認すれば健兄の名前が並んでいる。
何ごとかとあたしは直ぐに電話を入れた。
「遅いっ今すぐ帰ってこい!」
「え!?」
“もしもし”なんて問い掛けも言わせず、健兄は電話口で大声で叫ぶ。
「でもあたし今オース…」
「わかってる!マスターから聞いた」
「わかってるなら直ぐに帰るのは……」
あと4日……
最終日には認定証が貰えるわけで、こんな中途半端で帰れば今までがなんだったのか……
「……ってなんで?何かあった?」
急にこんな無謀を言うからには何か理由があるんだろう。
あたしは折り返し聞いていた。
携帯電話を通して健兄が難しく唸る声を出す。
「……なに?」
「聖夜が……」
「………」
「……倒れた」
「──……」
「意識がまだ戻らん」
「──…へ……」
寝耳に水だ。なんの冗談だろうって思わず間抜けな返ししかできなかった。
「ちょ…倒れたってなんで…っ…」
「いいからとにかく直ぐに戻れ……わかったな」
「……っ…」
こっちの返事を待たずに健兄は電話を切っていた──

