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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標

口を結び、何も言えなくなった夏希ちゃんの顔を覗き込み、あたしはポツリと呟く──。
「ねえ…夏希ちゃん……」
「……っ…」
「あたしはどうしたらいい?……」
「───……」
「夏希ちゃんはどうしたらいいと思う?……」
ゆっくりと問い掛けながら、夏希ちゃんの枕に両腕を置く。
微かに怯えながらも見開いた目をあたしから離さない夏希ちゃんを、真上からしみじみと見つめた。
意識もなく、救急車で運ばれたって楠木さんから聞かされた。
脱水症状やらなんやらで、発見が遅かったら本気でヤバかったらしいって……。
そう知らされてすごく怖かったのに──
「……ぷっ…」
「……!?っ…」
笑っちゃいけない。。。
これでも病人であることは確かなんだし……。
でも……
「ぷふっ…」
「笑うなっ…」
真剣に怒ってるんだろうけど糸引く鼻水にはやっぱり吹いちゃうわけで。。。
バツが悪そうな顔でそっぽを向くと、夏希ちゃんは鼻を啜る。
そうやって顔だけ反対側を向いた夏希ちゃんをあたしは黙って見つめた。

