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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標
しょうがない──

なんだかんだ言ったって今回のことで身に染みた。

最初こそは晶さんナシでもけっこう平気じゃん俺──。

なんて思い込んでいたわけで。普通に仕事に打ち込んで、普通に生活もできていた。

でも心と身体は俺が思うよりも正直だった。

俺は平常心を保てていた“ふり”をして自分を誤魔化したんだ。


その“ふり”が知らない間に俺自身を蝕んだ──

演じることや
人に認められること

前から知っていた楽しいって感情。そこに晶さんと出逢って好きな人を想うって喜びを俺は初めて味わった。


仕事は好きだけど俺は晶さんが居ないと本気で生きていけないわけで、

そうなるとやっぱり晶さんの存在は必要不可欠。

俺にとって欠くことのできない人なんだ──。


退院の日取りは近い。
体調を崩した俺のせいで、ドラマの撮影も一部、中断してる。

そして、一刻も早く晶さんが待っていてくれてる部屋に戻りたい。。。

「ね、社長…」

「あ?何か会見で話すいい文句が浮かんだか?」

「うん。それはおいおい考えるとしてちょっとお願いがあるんだけど──」

「……銭になる話か?」

すかさずそう返した社長を白い目で見た俺だけど、そんな俺も頷いた。

「上手く行けばイメージアップに繋がってCMの仕事が一社、増えるかも」

「その話乗った」

勝負師の表情を垣間見せ、社長はニヤリとイヤらしい笑みを見せていた。

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