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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第39章 ロングロードへの扉

午後を過ぎ、静かな店内には西陽が射し込み始めていた──

窓のブラインドを調整していると入り口で来客を知らせる鐘が鳴る。

「いらっしゃいませ!」

「カフェオレちょうだい」

注文しながら棚のファッション誌を手に取ると、そのお客はいつも座るお気に入りの席に腰掛けていた。


「海外研修に行ってたんだって?」

「はい」

水を持っていくとそう話し掛けられ、あたしは苦笑いで返事を返していた。

「行ったはいいけどこの子、研修途中で戻って来ちゃったのよねー…」

ママが急にあたしの肩からにゅっと顔を覗かせた。

「途中で?えー、もったいない……」

「まあ、身内が病気なら仕方ない。認定証取り損なっただけだしコーヒーなら資格は無くても入れられるからねー…」

ママは言いながらそのお客の手前に座り込んでいた。

親し気に話す二人は学生時代からの親友。会社を自分で経営している圭子さんは、ストライプのパンツスーツをビシッとかっこよく着こなしていた。


「ああ、そんな理由か。なら、いい講師があそこにもいるじゃん」

ママの説明に納得しながら圭子さんはバッグから煙草を取り出すとカウンターに居たマスターを指差す。

ママは圭子さんの煙草に火を付けながらあたしに言った。

「晶ちゃん。圭子にカフェオレ入れてあげて」

「お願いね。認定証より実践あるのみよ」

煙を一吹かしすると圭子さんは長い髪をかきあげながら笑みを向けていた。

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