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第3章 啓介さん

「すれ違っただけならもう会えないかもな」
「残念だったな」

高橋くんが悔し紛れに見える


「・・・そうかも知れないけど」
「そんな言い方なくない？」
「ねぇ？」
「このは」

急に話を振られてビックリする


「あっ」
「そうですね」
「そんな素敵な人だったら・・・」

私はどう答えていいかわからなかった


「ね！！」
「もう一度会いたいよね！！」
「すごくイケメンだったんだよ～～」

伊織ちゃんの声がはしゃぐ


「会えたらいいですね」

私は伊織ちゃんに答えた



「・・・フン」
「会えるわけないし」
「会えた所で伊織なんか相手にされないし」


高橋くんがブツブツとぼやいた