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第18章 水心あれば魚心

「で、話を聞いた俺は居ても立っても居られなくて柳の家を聞いて待ってたんだ」

「よぉ！！多田じゃん！！何してんのこんな所で？」

「って、あっけらかんとして何事もなかった様に・・・俺が待ってるとは思わなかったみたいだった」
「でも、それも柳の気遣いだったんだろうと思う。俺が待ってる事自体不自然だし、ましてや殴った後だしな」

「「あの・・・」俺が話しかけると「ちょっと、公園行かね？部屋散らかってるし・・・おかんの機嫌が悪くなっちまってさ？」って・・・公園に行った」

「今日の事・・・聞いたんだけど・・・」

って訊ねた

「ん。そっか休んだんじゃなかったんだな。腹痛か？」

笑う柳
心配させてサボりだったって言えない俺

「もしかして・・・サボりだったとか？」

ギクリとした

「ははは！！俺、多田はそんなタイプじゃないと思ってたから以外だわ」
「そりゃ、来たくもなくなるよなぁ？俺だって嫌になると思う」

「けど・・・柳が怒る事なんて・・・」

「いや・・・怒るとかじゃなくて・・・腹が立ったっての？」

「一緒じゃん・・・」

「ははは！！一緒だな。うん。ってかさ？アイツ、男の風上に置けない奴っての？色々と俺も思う所があったからさ？殴った事は後悔してないんだ。むしろ、スッキリ？」

「でも、アイツの兄貴に・・・」

「まぁな？確かにアイツの兄貴ビビるよな？けど、それだけでアイツが偉そうにしてるってのも前々から腹立ってたんだ」

ははは。って笑うけど・・・そこ、そんなに面白いとこか？

「アイツが実際に憎かったのは俺だったって知ってる？ほら、俺ってモテるから！！」

茶化した柳に頷いた

「だから、丁度、良かったんだ。俺だってアイツを殴るきっかけをくれた柳には感謝しなきゃだし？」

「でも、後が怖いって思わなかった？」

「う～ん？でも、誰かがやんないとアイツ、結局、兄貴のフンでカッコ悪いままじゃね？」

「まぁ・・・」

そうかも知んないけどさ？
でも、中三のガキだぜ？
普通、やっぱビビるって

「でも、いい兄貴で羨ましかったな。俺、一人っ子だし。あんな兄貴、アイツには勿体ない」

ヤンキーな兄貴が？

「さっきもさ？俺んとこはおかんが来たんだけどさ？アイツんとこは兄貴が来たんだよ」

「マジで？」

「マジで。で、俺が殴ったからおかんは両親代わりの兄貴に謝った」