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シミュレーション仮説
第2章 神を信じた男
 大昔から世界中で行われてきた様々な儀式。
 全てのものに精霊が宿ると考え、神に祈りを捧げていた人類の祖先。

 その頃は地球の上に暮らす人間にとって地球はとてつもなく広かった。遠くに住む人と出会うことは全くと言っていいほどない。

 なのに何故か世界各地で行われていたそれらの儀式にはどこかしら共通点がありはしないだろうか。

 神の声を聞ける、という者がいて神のために命を捧げる者がいる。

 もしも我々が住むこの世界がシミュレーターの中の世界であるなら、正しい方法をとれば神にコンタクトをとることも可能なのかもしれない。

 神=プログラムの管理者

 大昔、困難にぶつかると人々は神に祈った。
 今より情報も技術も乏しい時代、もしかしたら『神』は彼らの進化を今よりも頻繁に手助けしたのではないだろうか。だからこそその時代、世界各地で似たような儀式が行われていたのではないのか。

 その『神』とか超自然的な、宗教的な意味での『神』なのか。
 プログラムを支えている、この世界に干渉可能な存在が『神』なのか。

『神』にコンタクトをとる方法が儀式という名で現代まで伝わっているのかもしれない。

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