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第4章 妻の幸せ

その後、我が社は押尾グループの
傘下の会社として吸収合併されて
資金に心配がなくなり私の手腕で
上場企業にまで成長させました。

では、どうしてグループ会社が
取引に応じてくれたのかって？

それは私の宝物を
押尾に差し出したからですよ。

押尾からの条件は妻の友里を
一週間自由させろという物でした。

私たちだけが失業して
路頭に迷うのならそんな話は
受け入れませんでした。

でも、社員やその家族の生活をも
守らなければならない立場の
私たちにとって全く拒否は
できる物でもありませんでした。